日本とインドネシア
日本とインドネシアの関係は、第二次世界大戦後、歴史的、経済的、政治的つながりが、特に緊密なものに成長しています。
日本はインドネシアの最大輸出相手国で、また国際協力機構(JICA)を通じて、インドネシアへの開発援助の主要な供与国でもあります。日本にとって、インドネシアは液化天然ガスなどの天然資源の死活的に重要な供給国です。
今日、インドネシアで働く日本人は11,000人にのぼる一方、日本では約24,000人のインドネシア人が働いたり訓練を受けたりしています。ジャカルタの日本人学校も、今年生徒数が1,000人を超え、日系企業がどんどん進出していることが、そこからも分かります。
日本はインドネシアへの投資を、特に自動車、電機部品、エネルギーと採掘部門において、何十年も続けてきました。
インドネシア共和国の建国以前から、日本はインドネシアを天然資源の重要な供給源としてみており、その天然資源を必要としていたことは、第二次世界大戦に至ることになる南進をせざるを得なかった理由のひとつでもありました。
現在、日本にとってインドネシアは、天然ゴム、液化天然ガスや石炭、鉱物、紙パルプ、エビやマグロなどの海産物とコーヒー豆の主な供給国です。
伝統的に、インドネシアは日本の自動車と電機機器の主要な市場とみなされていました。
日本企業にとって、インドネシアは様々な天然資源の源であるとともに、人件費を低く抑えながら製造するための製造拠点でした。
1200社以上の日本企業がインドネシアで活動しており、約30万人の現地人が雇用されています。主な日本企業の工場は、ジャカルタ市東部に集中しており、そのなかでもブカシ、チカラン、カラワンと西ジャワ州に特に集中しています。
インドネシアに対する日本企業の直接投資の新しい傾向は、収入、人口、消費者製品の消費の増加となって表れています。日本企業の直接投資は、もはや伝統的な分野だけでなく、小売やメディア、日用品の分野にも及んでいます。
近年、日本の大戸屋、吉野家などのレストランチェーン、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートなどのコンビニエンスストア、無印良品やユニクロなどのファッション、小売、百貨店および紀伊國屋書店などが次々とインドネシアに出店しました。
より多くの日本企業がインドネシア市場に参入するための投資を準備しており、この2年間でも相当数増えています。
今、インドネシアで最も人気を博しているのは、コミックです。
特に若者の間では、J-pop、マンガ、アニメ、ビデオゲームなどのジャパンカルチャ―が大人気です。家族や子供にはドラえもんなども広く楽しまれています。
また日本の伝統的な文化も好まれています。毎年、ジャカルタのブロックMで行われるジャパンフェスティバルでは、お神輿も登場し、多くのインドネシア人が集まってきます。
一方、日本人はインドネシアの伝統的な文化であるバティック、ガムラン、ダンスなどに興味を持っており、バリ島、ボロブドゥール遺跡は日本人の人気の観光地でです。
インドネシアでは2009年現在71.6万人が日本語を学んでおり、日本語教育機関は1,988機関もあります。これは韓国、中国に次いで3位の規模です。このきっかけとなったのは1980年代の日本企業の進出、日本人観光客の増加によるものであり、インドネシア人労働者にとって日本語の理解は大きな価値を持つようになりました。
まず、インドネシアから日本への輸出についてですが、実は最大の輸出相手国が日本となります。
2011年で337億ドルで、構成比としては16.6%、しかも伸び率は30.8%になります。
主なものとしては、石油・天然ガス、機械機器、銅鉱、エビ、天然ゴム、合板等です。
次に、インドネシアの日本からの輸入についてですが、相手国としては中国、シンガポールに続く第3位が日本です。
2011年で194億ドルで、構成比11.0%、伸び率は14.6%です。
主な製品としては、一般機械、電気機器、輸送用機器等になります。
対国別投資額としては、2011年15億ドルで、シンガポールに続いて、第2位が日本です。しかも対前年比112%という伸び率です。