インドネシアの国情勢
インドネシアは人口2.42億人で世界第4位の人口(中国、インド、アメリカの次)、ジャカルタが首都、インドネシア語が公用語の国です。
5,110kmと東西に非常に長く(約アメリカの西海岸から東海岸までの距離)、また世界最多の島嶼を抱える国で、確認されているだけで、1万8,000を超えます。
国民の大多数は、イスラム教徒であり、世界最大のイスラム人口国としても知られています。イスラム教88.6%、キリスト教8.9%、ヒンズー教1.7%という主要な信仰の構成になり、これがビジネス展開にも影響を与えます。
特に外食産業や食品産業などは、豚肉やお酒の提供の実態などを踏まえて展開する必要があります。
2012年GDP成長率で6.2%を維持しており、名目GDP(国内総生産)は2001年の約1,600億ドルから、2012年は5.48倍の約8,780億ドルまで急成長しており、成長率は目を見張るものがあります。
このインドネシアのGDPは世界第16位となり、もちろん東南アジア最大の経済国です。
その一方、一人当たりのGDPは3,592ドルであり、世界平均の40%に満たない水準になります。2011年にアジア開発銀行が公表した資料によると、1日2ドル未満で暮らす貧困層は1億1743万人と推定されており、国民のおよそ半数を占めています。
インドネシアは基本的に農業国です。
農林業ではカカオ、キャッサバ、キャベツ、ココナッツ、米、コーヒー豆、サツマイモ、大豆、タバコ、茶、天然ゴム、トウモロコシ、パイナップル、バナナ、落花生の生産量が多く、特にココナッツの生産量は2003年時点で世界一です。
オイルパーム(アブラヤシ)から精製されるパームオイル(ヤシ油)は、植物油の原料の一つで、1990年代後半日本国内では菜種油・大豆油に次いで第3位で、食用・洗剤・シャンプー・化粧品の原料として需要の増大が見込まれている。このパームオイルの生産国の第1位はマレーシア、第2位がインドネシアで、この2国だけで世界の80%以上を生産しています。
鉱業資源にも恵まれ、金、スズ、石油、石炭、天然ガス、銅、ニッケルの採掘量が多く、相当量を輸出しています。ただし、産油国でありながら、ガソリンが不足しており、石油は輸入もしています。
工業では軽工業、食品工業、織物、石油精製が盛んで、多くの日系企業が現地に進出しています。
自動車は、日本車が圧倒的に強く、インドネシア国内で走っている車やオートバイはほとんど日本車です。日本国内より日本車が多いのが実情です。
特に、ジャカルタはインドネシア経済の中枢であり、東南アジア屈指の世界都市で、常に活気に溢れています。
東南アジア諸国連合(ASEAN)の盟主とされ、アセアン本部もインドネシアの首都ジャカルタにあります。